見えないもの

写真は蒲の穂です。むかしむかしフカに皮をひんむかれた白うさぎをこれで撫
でるとあら不思議にも全快したとして有名です。

閑話休題

ネットでみても、サーベイメーターやより簡易なポケット線量計が引きも切らさず
販売されており、そのメーカーも国産の他には東欧諸国の製品も数多く見られます。

これは今なおチェルノブイリの影響をモニターし続ける需要がEU各地である事を
示す指標であり、日本もその仲間入りをしたと言っても過言ではありません。

つまり、薬局やホームセンターの店先に、電子式体温計や血圧計と一緒に線量計
が並ぶ日が早晩来る、それも何十年にも渡って安定した市場を形成すると言う事
でしょうね。また、これは従来市場を支えて来た老舗メーカーと安くて大量に作
れるが、精度はほどほどの新参メーカーが主役の座を巡って凌ぎを削る競争の始
まりでもあるでしょう（暴論ですが、新市場の創造です）。

ただ、どちらも、国民の生活、安全を守る社会的意義のある製品を大量に準備す
ると言う意味では消費者にとって、国民にとって有意義な競争と言わざるを得ま
せん（ただ、それが何故必要となったか、その出発点が問題です）。

そこでさらに提案。

線量計付き秤。線量計付き冷蔵庫。線量計付きオーブン。特に冷蔵庫は長時間安
定測定できるし、鉛や遮蔽物で外環境遮断し易いので、冷蔵庫の中の放射線量は
意外にちゃんと計れるかもしれません。測定センサは無論半導体式で、一般に利
用されるNaIやCsIと言ったシンチレーターは止めて、ダイレクト検知でも十分や
っていけるのでは無いでしょうか（昔、トラ技にそんな製作記事もありました、
感度はGM管並みだったかな？）。

目に見えない物を計ると言うのは非常に厄介な話ではあります。タバコ一本吸って
ガンになる確率が変わるか？と聞かれて何％と答えられる医学者はいないでしょう
が、吸うのと吸わないのと、経時的に罹患確率が変わると言えば、スラッとでて
くるので、やっぱりそれは事前に判った方が精神衛生上は宜しいでしょう。

蒲の穂の様に、スラッと撫でて放射性物質がサラッと消えてなくなる、、そんな
便利な物は無いんでしょうかね？