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なにわの考古学は夜開く?

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私が大学生の時にお世話になった大阪市文化財協会。そこで3年ほど大阪の街を掘
りくり返していた。難波宮、桑津、加美、長原、北浜界隈もあった。そして、もっ
とも長く居たのが加美遺跡だった。

2月11日に大阪歴史博物館で、その発掘調査の総決算として田中清美氏による講演
がある。私もその遺構図を何十枚も書いた。埋葬品も保存した。棺桶も
10柱以上暴いた。現場のおっちゃん曰く、もう畳の上では死ねない体になった。

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高野槇の棺桶群、櫓の上で645を準備し構えているのが当の田中氏、下で露出計を
もってはかっている若者(当時)が私。写真の心得がある学生は数名だったので、ア
シスタントとしてあの様な櫓の上で極寒の冬も、灼熱の夏もニコンFを2台持って
、セコニックの露出計を首からぶら下げてお供した。

田中氏は若い頃は酒を飲んでは傍若無人を地で行く様な方と聞いていたが、その片
鱗はあっても、若い我々の兄貴分として夜な夜な現場や酒場で楽しませてくれた。
どんなに疲れていても、一晩眠れば回復する時期だったので働くよりも、そっちが
面白い毎日だったと思う。

前日は九州出張、夜は接待で帰れない。朝一番ののぞみで大阪に戻って30年間の
成果を覗きに行こうと思っている。

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