川の流れに身をまかせ
2日は風のない穏やかな日となった。そこで腹減らしに土佐堀川、大川、堂島川に
かかる橋をブラブラと巡る。因に大阪の橋名は全て「ばし」となる。淀屋橋は「よ
どやばし」だ。写真は端建蔵橋(はたてくらばし)。
直ぐ東にあるのが昭和橋。二つの橋は角度をもって接しており、上から見ると中々
壮観。古くは市電が走っていたそうだ。
写真は土佐堀橋から見た中之島の遠景。曇ったり晴れたり、中々忙しい天気であ
るが、昼間のこの道路がこんなに空いているのは盆と正月だけだ。
常安橋(じょうあんばし)。途中に湊橋(みなとばし)があるのだが、歩行者専用に
なっている。因に常安橋は片側3車線で真ん中が別れている双子ちゃんである。
江戸時代には筑前黒田藩の御用橋で、町人はおろか他藩も通行を遠慮していたそ
うな。大阪の橋文化は商家に記録が残る場合があり、新事実も忘れた頃に出る。
川沿いには橋ばかりでなく、そびえ立つ高層マンション、ビルも2000年以降は目
立って増えて来ている。手前の昭和臭プンプンの二階屋は何時迄生き残れるか?
粉もんと聞いては大阪人は放っておかない。早い話が鉄板焼き屋だと思うのだが
呼び方を変えれば多少新鮮ではあるな。
四ツ橋筋に掛かる肥後橋(ひごばし)。あんたがたどこさ、ひごどこさ、くまもと
さ、の肥後蔵屋敷のあった所から命名。実際、初代から随分架け替えられ、位置
も異なる場合が多い(道路の整備による)。
肥後橋の川上、直ぐ西には歩行者専用の錦橋(にしきばし)がある。個人的にはあ
まり興味の無い鉄筋コンクリート(RC)製の橋である。橋はやっぱり鉄橋に限る。
冬になれば、川面に鴨やかもめが浮かぶ。どういう基準でこの場所を好んでいる
のか、一遍話ができるなら聞いてみたい。
大阪ビジネス街の中心である御堂筋にかかる淀屋橋(よどやばし)。平日ともなれ
ば一日に6万台の車が通り、7万人の歩行者が通るそうだ。でもこれもRCアーチ
である。因に橋名由来が豪商淀屋から来ている話、真の裏付けはまだ見つかって
いないそうだ。私は淀屋さんは偉い!と聞かされて育ったんだが。
淀屋橋から川上、直ぐ西には栴檀木橋(せんだんのきばし)がある。橋名由来は橋筋
に栴檀の大木があったとか。これも定かでは無いそう。橋の記録は意外に無い。
やっと来ました難波橋(なにわばし)。鋼桁の見事な造形であります。近くで見れば
リベットの荒々しさが見て取れます。橋自体は大正5年に完成しており、確実に後
期高齢者であります。ちなみに袂のライオン2対が有名で、ライオン橋とも言われ
ています。むしろ、そちらの方が子供の頃から馴染んでいますな。
橋梁の舞台裏です。このリベットに何とも愛着を感じてしまうのは私だけではあり
ません。多分、全国には58万人位はリベット愛好家が居る事でしょう。
天満橋(てんまばし)遠景と川を下る水上バスの絵です。夏ともなれば、天神祭りに
船渡御(ふなとぎょ)が出て、花火があがれば川は一層華やかになります。
これは天満橋の橋梁下。これまたリベットの嵐。
画像の処理を大分施しましたが、リベットの息づかい迄聞こえてきそうではあり
ませんか。ただ、鉄床の橋では冬場良く路面が凍結するので注意が必要です。
ここまで徒歩で来ると流石に疲れました。ちょっと休憩です。ここは天満橋から
天神橋へ行く途中の河川敷公園。春ともなれば満開の桜に人が大勢寄ってきます。
川は土佐堀川から、堂島川へ変わります。写真は大阪中央公会堂の北側に位置す
る鉾流橋(ほこながしばし)で、名前も天神祭の神事から取られているそうです。
いやはや、正午過ぎから巡ってきた川のある風景も、辺り一面に夜の帳が降りて
きた様です。写真は水晶橋(すいしょうばし)の上から川下の大江橋(おおえばし)を
見ています。
もう通常感度では限度です。でもデジカメって便利ですね。ISOをちょいちょいと
上げると何事も無かったかの様にシャッターが切れるのですから。撮影スタイル
が変わりますね。やっぱり。
渡辺橋(わたなべばし)までは足をのばしましたが、写真を忘れました。帰りに肥
後橋の北側、交番裏で堂島ロール(ハーフサイズ:680円)を購入、正月の2日から
営業している様で、辺り一面ベンツやボルボやレクサスの路駐だらけです。
さあ、ISOの調整もここまでですし、足がすっかり疲れ、腹も目一杯減りましたの
で今日の散策はこれにて終了。次回は道頓堀川の川筋に沿って、ディープ大阪の橋
を更に探求したいと思います。
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コメント
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WARAKADOさん、明けましておめでとうございます。
正月から、がんばって歩かれているのですね。
リペットは良いですね。戦前の橋が、いまだにがんばっているのがすごいですね。
当時の架橋技術と先見の明の賜物ですね。
投稿: 明けましておめでとうございます。 | 2011年1月 3日 (月) 16時56分
>明けましておめでとうございます さん
おめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
リベット、いいですね。真っ赤になったリベットをリベットハンマーでガガガガ
と打ち込む音は今は昔の物となりましたね。最近は全部ボルトナットですし。
ビルなんかでもリベットの時代は三角錐のメガホンの様な形の物で下から放り上
げてくる真っ赤なリベットをヒョイと鳶の方が受けていたような記憶があります。
受ける方も大変ですが、投げる方がもっと大変だったと思います。
投稿: warakado | 2011年1月 3日 (月) 21時51分
こんばんは
中之島周辺は自転車でよく通るのでどの橋もなじみ深いです。
中之島新線工事の終盤あたりから遊歩道は自転車禁止になったので
『堂島ロール』前を通るのが定番コースになりましたが、2日も営業してたんですね。
あの人気の継続は すごい! と思う。
投稿: osakawalker | 2011年1月 5日 (水) 20時13分
>osakawalkerさん
こんばんは
確かに堂島ロールの人気は衰えませんね。クリームがあまり
得意ではありませんが、くどくなくてこれは大丈夫ですので
私自身も好物になっています。
投稿: warakado | 2011年1月 6日 (木) 00時38分
興味深いのですが
おおさかウォーカーさんみたいです
定例ミーティングで詳細お伺いします(笑)
投稿: すきもの | 2011年1月 9日 (日) 17時45分
>すきものさん
橋梁には以前から興味がありました。また、大阪には埋め立てられたり、暗渠
なっている河川跡が幾つもあり、橋名だけ残っているのがあるのですね。かつ
て長堀川だった長堀通りは最たる物ですね。
昔、大阪を掘っていた時に色々話しを聞いていて、それがまた興味が出て来た
と言う所です。因に新年会はいつ?
投稿: warakado | 2011年1月 9日 (日) 21時42分