そうか、君は元気か?
木曜日の夜、珍しく私と若手の同僚一人だけ会社に残る。早めに切り上げて帰り支度をすると珍しく飲みに誘われる。今夜は少し前に退社した営業マンA君と飲む約束があるから一緒にどうかと。
誘われて断った事は体調絶不良時以外無い私は二つ返事でOK。早速、駅近の店に入って一杯やりながらA君の到着を待つ。暑くて喉がからからだったから、彼が来る頃には大ジョッキがすっかり空いていたのだが。
そうこうして、出来上がりつつある時にA君が来た。今は外資系の会社に勤めてるのだが、一緒にいた同僚は近況を楽しそうに話す。まるでさっきまで机を並べて仕事をしていた様にだ。私は『元気そうだな』位しか話ができなかった。いや、それで十分だった。元気な彼を見て安心した。
ずっと考えていた。彼が転職する時に一切相談がなかった。直接の上司では無い物の、業務上の先輩として我が身の人望の無さを恨んでいたが、聞けば誰にも相談をしていないとの事。自分一人で考え、新しい道を探していたんだろう。もし相談があれば私は必ず慰留している。今迄苦労して費やした時間は何だったか?万人に平等なのは「時間」だけだ。そのかけがえの無い時間を生かさない手は無いと。
でも、結局は誰がどのような慰留の言葉をかけても彼は新しい道を選んだろう。別に給料が飛び抜けて良いとか、待遇が良いとか言う話では無かった。自分の特技を生かした新しい道を自分の意思で選びたかったのだろう。
彼の飛び込んだ新しい世界、業界は今迄の電子部品業界から離れてはいない。ならば展示会などで合う機会もあるだろう。その時もやっぱり『そうか、君は元気か?』位しか言葉が出ないだろうが、その元気な姿こそ一番知りたい情報だ。
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