凄いヤツがやってくる
今日も写真はなし。一つ仕事で見ていた技術系雑誌に凄い半導体が紹介されていたのでちょっと書いておきたい。
心惹かれたのは、高速駆動のCMOS撮像素子。開発したのはソニーで、何と640万画素で160f/sと言う、とっても高速で撮影できる素子。1秒間に640万画素の静止画が、160枚出てくると言う事。それもシングルポートでだ。
感度はCCD並らしいが、残念なのは現状10bit(4096階調)出力であること。ただ、12bitも今そこまで来ているそうだから、もはや動画と静止画の境目が無くなる事を意味する。また、応用として手ぶれ機構が不要になる。更に160枚の静止画像を処理すれば、被写体ぶれすら防げるのだ(特徴点の抽出)。また、夜間撮影などは同じように画像を重ね合わせるとノイズを分離するので、非常に綺麗な長時間露出もどき写真が出来る訳だ。
やっぱりソニーの蓄積された半導体技術は凄い物があると再認識した。ただ、この凄まじい画像をどのような媒体に記録するか迄は紹介していない。多分HDになるだろうな。そうなるとデジカメにHDは必須となり、HDムービーとの差が無くなる。
また、ソニーはハンディカムと言うムービーブランドがあるのだが、それを破壊しかねない製品となる。自社ブランドを自滅させても次のステップに進まないといけない、痛みを伴っても脱皮しないといけないとは、民生とはかくも熾烈な物かと思ってしまう。
このCMOSは来年には各メーカーにも供給されるので、今のデジカメやムービー市場を一変するエポックメイングな出来事になると予想する。やはり今後のカメラ市場は民生の電子部品がその趨勢を握っていると言っても過言ではないのかな。
そういえば富士写も縦積み構造の撮像素子を開発し、2年後には製品化すると言っていたが、これもセンサ屋から見れば楽しみな素材だ。
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